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人にも、環境にも、
やさしい農業を続けたい。私たちが稲作をしている北安曇郡松川村は、長寿の村として知られています。自然のなかで毎日、畑仕事をして、自分で作った野菜や米を食べているせいだという人もいますが、真偽のほどはわかりません。
北アルプスを源とする乳川、芦間川が水源なので、夏でも冷たい水をたっぷりひくことができますし、昼夜の寒暖差が大きく、日照時間も長いので、お米づくりに最適な土地であることは間違いありません。法人化したのは平成25年。
安曇野の自然を守り、人にも環境にもやさしい農業を続けていくために必要と地元の農家が集まって決めました。
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全国でたった15軒。それでも、
「鈴ひかり」を作るワケ。鈴虫の鳴き声があちこちから聞こえる自然を残していこうという狙いで、平成22年、松川村に鈴虫条例ができました。「鈴ひかり」はその鈴虫の鈴をもらったお米です。もともとコシヒカリですが「鈴ひかり」と命名して売り出しました。
もちろん、ただ名前を変えただけではありません。農薬は最低限に抑え、化学肥料はゼロ。特別栽培米として栽培したおかげで、食味コンクールで金賞を受賞することができました。作るのに手間暇がかかって、苦労の連続なので「鈴ひかり」を作る農家は少ないのですが、これから仲間を増やしていこうと思っています。
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何百年も昔から伝わる
お米の乾燥法「はぜかけ」。「鈴ひかり」の栽培は種まきと苗づくりから始まります。「苗半作」というくらい苗づくりは大切ですが、最近、聞かれることが多くなってきたのが、昔ながらのお米の自然乾燥方法「はぜかけ」。松川村に何百年も昔から伝わってきた方法で乾燥させるのですが、これがまさしく大仕事。収穫した稲を機械乾燥すると4日くらいですぐ終わりますが、「はぜかけ」は田んぼに組んだ枠に稲を手でかけ2週間から1ヶ月かけて乾燥させるのです。手間が20倍かかりますが、太陽と風の力でしっかり乾燥させるので、お米本来の味がすると人気です。
農業を本気でやるのは大変ですが、これからも、この村の人たちと協力して、安曇野の農業を活性化していきたいと思っています。